腰椎圧迫骨折の施術について

腰椎圧迫骨折の施術について

目次
(はじめに)
1.メカニズム
2.腰椎圧迫骨折の施術計画について
【急性期のケア】
【回復期のケア】
3.腰椎圧迫骨折の予防
4.おまけ

腰椎圧迫骨折の施術について
(はじめに)
腰椎圧迫骨折後遺症の施術で訪問施術を希望される患者様が増えています。

腰椎圧迫骨折は、骨が回復する受傷2~3カ月間は支持力の高いコルセットで腰部を固定し、できる限り安静にする事が大切です。骨の治癒には安静固定が不可欠です。但し、この安静固定期間に全身の筋力低下が発生し、歩行や立ち上がりといった受傷前は不便がなかった日常生活動作に不安が生じます。背中が丸まり歩行機能が低下し転倒のリスクが増します。

骨癒合が画像診断で確認され次第、体幹や下肢を中心とした筋力トレーニングを実施し計画的に筋力を高める事がとても大切です。


腰椎圧迫骨折後の運動機能低下は高齢の方には、非常に深刻な問題です。場合によっては、寝たきりに移行してしまう患者様もいらっしゃいます。安静期間に発生した体力低下は、関節可動域訓練、筋力トレーニングを計画的に実施することにより、回復できます。

整形外科への通院で圧迫骨折後遺症を治療する場合、お一人お一人に時間をかけて計画的なリハビリを実施する事が難しいのが現状です。送迎する方にも負担があります。

『訪問鍼灸よしまつ』では、患者様の筋力、可動域、姿勢(アライメント)、痛みを確認し、患者様の目的に合わせた施術を行います。勿論、ご相談だけでも構いません。お気軽にお申しつけ下さい。


①腰椎圧迫骨折のメカニズム
骨粗鬆症は、閉経後の女性に非常に多い疾患です。

そもそも、骨は、A.骨を造る細胞(=造骨細胞)とB.骨を吸収する細胞(=破骨細胞)がバランス良く働き、コンディションが保たれます。
しかし、閉経後、女性ホルモンであるエストロゲンが減ると、骨を吸収し破壊する破骨細胞が増えてしまいます。破骨細胞が増えると、骨量が下がります。

女性が閉経後、
⑴背中が丸まってきた。
⑵身長が縮んだ。
⑶寝る時、起きる時に、腰~背中が痛い。


という症状が出てきたら、骨粗しょう症が疑われます。骨が弱くなる骨粗鬆症は、腰椎圧迫骨折の主要原因です。

腰椎圧迫骨折の症状について説明します。
骨折というと、激痛、熱感、腫れを伴うとのイメージがあります。しかし、骨粗しょう症による圧迫骨折の場合、必ずしも、激痛や熱感が出るとは限りません。

外傷による骨折とは違い、少しずつ骨が潰れてしまうので、急激な痛みが生じないケースがあります。知らないうちに、腰椎が潰れて結果、身長が縮んでしまうというケースもあります。

健康診断で身長が一年で、1cm以上縮んだ場合は、骨密度の検査を行いましょう。

50代~60代:急激に骨量が変化します。
70代以降:造骨細胞が減少し骨粗鬆が進行します。

2.腰椎圧迫骨折・施術計画について

【受傷~骨癒合までのケア=急性期】
①下肢マッサージ
②腰部を固定した状態でストレッチ


腰椎圧迫骨折の急性期は、安静治療が中心です。

この段階では、積極的な運動療法は実施できません。骨の回復が遅れたり、骨が変形して癒合してしまう為です。

動作が少なくなることで生じる、下肢のむくみ、だるさを筋膜リリースで回復します。腰部を固定した状態で股関節、膝関節、足関節のストレッチ、可動域訓練を実施します。体幹部(腰部)は動かないよう充分注意し実施します。


【回復期のケア】
画像診断により骨の癒合が確認され次第、本格的な運動療法を実施します。

①臥位での機能訓練:まずは寝た姿勢のメニューから実施します。

⑴臥位での体幹強化
・ドローイン(腹部インナーマッスルの強化)
深呼吸を用いて腹部インナーマッスルを段階的に強化します。
深呼吸のみから足の運動(片足→両足)を加え負荷をコントロールします。

・ショルダーブリッジ
殿部~大腿部の筋力を強化します。
立位メニューへの準備段階と言えます。

⑵臥位での下肢機能訓練
・下肢抵抗運動
足指、足関節、膝関節、股関節を術者の徒手抵抗により筋力運動します。複合的な運動も実施します。

・ストレッチ
状態に応じて動的ストレッチ、静的ストレッチを実施し、関節可動域を改善します。
股関節、膝関節、足関節を中心に、可動域訓練、ストレッチを実施します。

・筋膜リリース
安静処置により動きが少ない事で硬くなった筋膜の柔軟性を高めます。

・鍼灸治療
鍼灸施術により血流を回復し痛みを緩和します。

②座位での機能訓練
椅子に座った姿勢で実施します。

⑴座位での体幹強化
・背筋等尺性トレーニング
イスの背もたれを後ろに押す形で実施します。

・腹筋トレーニング
術者の徒手抵抗下で前屈運動を実施します。

⑵座位での下肢筋力強化
・足関節強化
下腿部の筋力強化を実施します。

・レッグエクステンション
・レッグカール

術者の徒手抵抗下で大腿部のトレーニングを実施します。

・立ち上がり訓練(シッティングスクワット)
バーにつかまり立ち上がり訓練を実施します。

③立位での機能訓練
転倒には充分注意して実施します。
ホームエクササイズでは転倒予防の為、必ずバー等を利用します。
⑴カーフレイズ(かかと上げ)

⑵スクワット

⑶モモ上げ

⑷片足立ち訓練

⑸ワンレッグスクワット(軽め)


メニューを作製しホームエクササイズを毎日行って頂きます。スマフォでフォームを撮影して頂きます。
腰椎圧迫骨折の施術について
※施術効果を高める為、ご希望の方にはホームエクササイズメニューを印刷してお渡ししています。

3.腰椎圧迫骨折の予防について

①運動
骨粗鬆症の予防には適度な運動が大切です。ウォーキング、自転車など有酸素運動が効果的です。

軽く汗ばむぐらいの運動が良いとされます。
運動時脈拍でいうと、(220-年齢)✖0.7が適切です。
ビタミンDは、日光にあたることにより体内で生成されます。その点ではウォーキングは理想的で言えます。

また、転倒予防には下肢筋力を高める事が大切です。先にも紹介したカーフレイズ、スクワット、片足立ちなどで下肢筋力低下を防止する事は大切です。

②食事
十分カルシウム、ビタミンDを摂取しましょう。
また、たんぱく質、カリウム、マグネシウムも骨の形成には大切です。

たんぱく質:お肉、お魚、大豆製品など
ビタミンD:椎茸など
カルシウム:乳製品、魚介類など

※特にカルシウムは一日800㎎以上が必要とされます。

【参考】牛乳コップ一杯230㎎、チーズ2切れ190㎎、ヨーグルト1カップ260㎎豆腐半丁200㎎、厚揚げ半分150㎎

③お薬
カルシウム製剤、ビタミンD製剤、女性ホルモン製剤などを年齢、骨密度に合わせ服用します。かかりつけ医で骨密度を測定の上、処方してもらいましょう。


【雑文】
毎度ながらどうでもいい話です。ご興味がない方は読み飛ばして頂ければ幸いです。
前回のブログでも少し書きましたが、このところ往診車ヘビーローテーションサウンドは、MR.BRUNO MARSです。
ブルーノというネーミングは、『人間発電所』と称された往年の名レスラー、ブルーノ・サンマルチノ氏から名付けられたというエピソードがプロレスファンの胸を熱くさせます。ギター、ベース、ドラム、ピアノ・・・主要楽器すべてをプレイする天才演奏家でありながら、美麗なキラー(=胸キュン)メロディを創り上げる当代屈指のコンポーザー。何よりスウィートかつスムースかつシルキーかつジェントルな王道美声ソウルシンガー。正にエンタメ神に選ばれた男。ご機嫌です。満タンやでぇ!!



※ええなぁ、めっちゃええなぁ。それにしてもおしゃれだなぁ。



※名曲・ゴキゲンなスキャバージョン。 ブルーノ・マーズのSKA!!!



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訪問鍼灸よしまつ

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静岡県浜松市南区下飯田町399-2

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